- 検察庁法改正案について何が問題なのか知りたい
- なぜ多くの人が抗議しているのか知りたい
- 多くの人が検察庁法改正案の抗議でネットデモをしている理由が知りたい
この数日間で多くの著名人がtwitterなどで「#検察庁法改正案に抗議します」
というハッシュタグでネットデモをしている
「検察庁法改正案」について、要点をわかりやすく解説してみます。
いままでの経緯
検察庁というのは政治家の不正などを捜査することもあるので、
独立性が求められる行政機関です。
で検察庁で働く人は、「国家公務員」ですが、「検察庁法」によって
以下のように役職によって定年が決まっています。
役職 | 定年 |
検事総長 | 65歳 |
検事長 | 63歳 |
検事長 | 63歳 |
この、検事長の定年が63歳というところがポイントとなります。
検察庁法改正案して何をしたいのか?
安倍政権は「お気に入りの検事長」を検事総長(検察庁のトップ)にしたい!
つまり、安倍くんのお友達を検事総長という検察庁のトップにしたかったのです。
そうすれば、何かといいことがあるかな?って思ったんでしょうね。
健全に政権運営をしていれば、誰がなってもいいんじゃないかと思いますが…
そのために何で「検察庁法改正案」をしたいの?
まだ話がつながってこないと思いますが、もう少し前置きがあります。
少し前に、ニュースにもなったのでご存知のかたもいらっしゃるかもしれません。
今年の1月末のことです。
この「お気に入りの人」は2020年2月に63歳で定年になってしまうので、
困った安倍政権は、この人の定年を半年間、強引に延長してしまったのです。
定年延長したことが何で問題なの?
なぜなら、半年間の定年延長は「国家公務員法」を使ってやったからです。
検察庁法では63歳の定年ですが、それを「国家公務員法」の「場合によっては定年延長できる」という規定を使って例外的に定年を延長したのです。
「国家公務員法」というのは一般法で、「検察庁法」というのは特別法なので
「検察庁法」のほうが優先されるのです。
検察庁法 > 国家公務員法
今までは政権もそう説明していたのに、この時は「やっぱり違った」と
いきなり解釈を変更したのです。
ここまでが前置きです、お待たせしました。
で、これと検察庁法改正案がどうつながってくるのでしょうか?
今回の検察庁法改正案の問題点
検察官(検事長も含めて)の定年を65歳まで段階的に延長しましょう。
というのが今回の問題となっている主な改正案です。
でも「高齢化が進んでるんだし別にいいんじゃない?」
と思われるかも知れませんが、
これは「内閣が認めた場合には」という規定なのです。
これは、内閣が独立性が保たれていなければいけない検察庁の人事に
口出しができてしまうということを意味します。
なんで検察庁法改正案をしたいのか?
問題となって野党に責められていた「お気に入りの人」を検事総長にするためにやった強引な定年延長を「合法的」にやったことに出来るから!!
つまり無理やり法律の解釈を変更してまで、定年延長をした問題を
うやむやにできるってわけです。
また、「勤務延長規定」というのを含めると検事総長は68歳まで
定年を延長できるそうです。
つまり、政権に「都合のいい人」を最長で5年間検察庁のトップに据える事が
できるという事になります。
なんでコロナで大変なこんな事をするのか?
この改正案は8日に衆院内閣委で審議が始まりました。
出席したのは自民、公明、日本維新の会の議員のみだったそうです。
与党は、来週中(15日まで)の委員会採決をめざしているそうです。
「どさくさ紛れ」とか「火事場泥棒」とか言われているのはそのためです。
メディアや世間がコロナで大変な時にしれっと改正案を通してしまおうとしているわけです。
それで多くの人が抗議しているわけです。
なんで多くの人が抗議の声をあげているかと言うと…
- 政府を捜査することもある機関の人事に口出しできるように法改正をしようとしている
- 政府の都合のいい人を検察のトップにするためにとった手段を正当化しようとしている。
- 政治家を捜査することもある機関のトップに政府の息のかかった人がついてしまう。
- 日本の三権分立が危うい
からです。